フロンティア・マネジメント株式会社より新年のご挨拶
明けましておめでとうございます。フロンティア・マネジメント株式会社の代表取締役である大西 正一郎と松岡 真宏が、2024年年頭のご挨拶をさせていただきます。
2024年も「強み」を意識し、飛躍的な成長を
大西正一郎 フロンティア・マネジメント代表取締役
明けましておめでとうございます。日頃からのご愛顧に心より御礼申し上げます。
2023年はロシアによるウクライナへの軍事侵攻に加えて、10月にはパレスチナ自治区ガザ地区を支配するイスラム組織「ハマス」のイスラエルへの大規模攻撃をきっかけに、ハマスとイスラエルとの間で武力衝突が起こりました。こうした情勢から、世界では軍事・安全保障に注目が集まりました。
一方で、日本の国会では2023年5月にGX(Green Transformation)推進法が成立し、脱炭素社会をグローバルで目指す「COP28」が2023年12月に開催されました。COP28では焦点となっていた化石燃料について「脱却を進め、この重要な10年間で行動を加速させる」ことで合意しました。これらによって、日本は再生可能エネルギーの主力電源化を図りつつ、「脱炭素社会の実現」に向けて新たなステップを踏むことになりました。
では2024年に注目すべきイベントは何でしょうか。それはアメリカ大統領選です。大統領選次第で、上記で触れた「世界の構図」は異なる方向へ行く可能性があります。
当社グループでは2024年、新しく中期経営計画の策定を行う予定です。
その際、今後の世界情勢に留意しつつも、「当社グループの強み」を意識しながら、社会課題の解決に向けた「本質的な価値実現」を伴うビジネスに邁進したいと思っています。
ここで挙げた「当社グループの強み」とは、「顧客のために戦略や計画を策定すること」のみならず、「策定した戦略や計画の実行を通じて、企業価値向上を実現するために全力で伴走し、コミットすること」にあります。
M&Aの場合も同じです。M&Aの戦略を策定し、その相手方企業を探索する。そして具体的なM&Aの実行をサポートした後に、PMIでシナジー効果を発揮するまで顧客企業を一気通貫で支援することが当社の強みです。
加えて、当社グループの投資業務の本質も同じです。つまり、投資先である対象会社の企業価値向上を自らリスクをとりながら果たしていく業務であるということになります。
当社グループは2024年も、顧客のみなさまとともに飛躍的な成長を果たしていく所存です。本年もどうぞよろしくお願い致します。
「小宇宙をつなぐ」に事業機会あり
松岡真宏 フロンティア・マネジメント代表取締役
「国民全員が口ずさめる」という曲は、21世紀においてまだ生まれていないように思えます。音楽に限らず、映像・商品・サービスなど消費の対象は、世代・年収・信条などで細分化され、変容しています。消費対象への関心も短サイクル化し、数倍速で音楽や映像を楽しむ人も増えているようです。
「労働」も消費と似ています。近世の労働は「世襲」でしたが、近代に入ってからは個人の自由意思による「選択」になりました。そして現在、数年毎の転職や時間単位での労働が一般化しました。新産業の勃興で生まれる職種がある一方、消えゆく職種もあります。
消費と労働は私たちの「生」の大部分を構成しており、「生」そのものが細分化・短サイクル化しているのです。この背景にあるのが「情報通信技術の発達」であり、これは不可逆的で加速度的な存在です。
20世紀までの主要産業は「マス」を対象としていました。私たちの消費や労働も、マスの物語に絡めとられる格好で存在してきました。しかし21世紀は、「20世紀に均質化した私たち(=マス)」が破砕される過程と言えるのではないでしょうか。
この過程で私たちは、破砕された「マスの欠片」を拾い上げ、コラージュのような形で「小宇宙」をつくり、自己を保ちます。そして、他者の「小宇宙」と引かれ合ったり、反発し合ったりして、私たちは「生」を紡いでいくのではないでしょうか。
では、マス消滅後の事業機会は何になるでしょうか。私は「商人」という言葉にヒントを感じています。一説によると、商人の「商」という漢字の語源は中国最古の王朝「商(殷)」にあるそうです。
500年以上続いた商は周に滅ぼされ、商の人々は離散。元々物々交換が得意だった彼らは、離れた場所を中継したモノの売買で生計を立てたそうです。このように離れた場所をつなぐ人のことを、商の人=商人と呼ぶようになったという説を聞いたことがあります。
現代に生きる私たちがもつ「小宇宙」は、物理的にも精神的にも他者の「小宇宙」と離れて存在しています。そして、それらの小宇宙は増え、変化し続けます。
だからこそ私は、今後の事業機会は「離れた『小宇宙』をつなげて反応させる。『小宇宙』を接合・統合させる」領域にあるように感じています。2024年も、そしてそれ以降も。
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