ソーシャルレンディングとは?借り手と貸し手をつなぐ金融サービス

ソーシャルレンディングとは、お金を貸したい人(投資家)から小口の資金を集め、お金を借りたい人(企業・個人)に融資を行うマッチング・サービスです。インターネットの普及によって情報だけでなく、お金もウェブ上で動くようになりました。例えばインターネット銀行や、FX(外国為替証拠金取引)などが挙げられます。現在ではクラウドファンディングのように、不特定の誰かが少額から企業に融資をおこなえるようになっています。ソーシャルレンディングはその中でも金融商品として特化したサービスです。

ソーシャルレンディングの仕組みは?貸出金利と手数料の差額が利回りに

ソーシャルレンディングは以下のプロセスで成り立っています。

1.まず、ソーシャルレンディング事業を運営する会社 がファンドを作り、投資家を募り、企業から借り入れの申込みがあれば、集まった資金をもとに借り手へ貸付します。

2.そして、企業から返済金を受け取り、投資家へ配当金を支払います。つまり、企業への貸出金利と、ファンド購入や払い戻しの際の手数料の差額が利回りです。たとえば、企業への貸出金利が15%、手数料が5%相当とすると、投資家の利回りは差額の10%となります。

ソーシャルレンディングはその仕組み上、不特定多数から資金を募るクラウドファンディングの一種です。クラウドファンディングの中でも、投資したい個人と融資を受けたい企業の間に賃借関係が生じることから、「融資型クラウドファンディング」または「貸付型クラウドファンディング」と呼ばれます。

ソーシャルレンディングの市場規模は?

ソーシャルレンディング業界は毎年成長を続け、投資家にとって有力な市場となっています。2017年度のクラウドファンディング全体の市場規模は、前年比127.5%増の1,700億5,800万円で、そのうちソーシャルレンディングの市場規模は全体の90.2%にあたる1,534億円でした。

ソーシャルレンディング業界が好調な理由として、金融機関と事業者の連携強化や、大口顧客の新規参入が影響しています。

ソーシャルレンディングは「危ない」のか?事業者選びの注意点

ソーシャルレンディングは初心者でもはじめやすい投資ですが、当然リスクもあります。サービス事業者を選ぶ際は、「第二種金融商品取引業」の登録事業者か確認しましょう。

ファンドの作成や投資家の勧誘には、第二種金融商品取引業か、それ以上に要件が厳しい第一種金融商品取引業の指定が必要です。また、企業に融資するには、「貸金業」の登録事業者でなければなりません。これらの指定を持たない事業者は、詐欺的な商法である可能性があります。また、登録事業者であっても、業者が公開する取引実績やマーケット記録を確認し、信頼できる業者かどうか確認しましょう。

ソーシャルレンディングの5つのメリット

ソーシャルレンディングをはじめる前に、5つのメリットを知っておきましょう。

メリット①平均利回りが年5~10%台と高水準

ソーシャルレンディングの平均利回りは年5~10%台です。国債や定期預金の利回りが年0.1%にも満たないゼロ金利時代で、高利回りを期待できる数少ない選択肢です。利回りが高い理由は、柔軟な融資審査を行って、銀行の融資を受けられない、スタートアップなどを受け入れているからです。

メリット②最小1万円~少額から投資可能

サービスによっては、最低投資金額1万円から投資可能です。もちろん、投資金額は柔軟に設定できるため、高利回りを生かした大型投資を行うこともできます。

メリット③手間がかからないため時間がフリーに

株や為替と違い、ソーシャルレンディングは元本の値動きがありません。値動きのチェックが必要ないため、手間がかからない投資です。一度ファンドを購入すれば、運用期間終了後に満期償還されるまで時間をフリーに使えます。

メリット④投資の安全性が高い

ソーシャルレンディングは貸し倒れリスクが低く、他の金融商品と比較しても高い保全性があります。もちろん、貸付先のデフォルトが生じると、元本が毀損してしまいます。そのリスクを最小限に抑えるため、1つのファンドに資金を集中せず、分散投資を心がけましょう。

メリット⑤投資初心者でもはじめやすい

ソーシャルレンディングは元本の価格変動がありません。株やFXと違い、投資家の経験や稼働時間で差が付かないため、初心者に向いています。ソーシャルレンディングの利回りは、企業への貸付金利と、サービス事業者への手数料の差額です。初心者も上級者も、平均的な成績は同程度に落ち着きます。

ソーシャルレンディングの3つのデメリット

ソーシャルレンディングにはデメリットもあります。あらかじめ投資のリスクについて知っておきましょう。

デメリット①:元本保証がないため元本割れのリスクがある

ソーシャルレンディングで注意が必要なのは、元本保証が存在しない点です。そのため、元本割れを起こすリスクがあります。ソーシャルレンディングで出資申し込みを行う際は、株や投資信託と同様、元本割れのリスクがあることを理解しておきましょう。

デメリット②:デフォルト(貸し倒れ)のリスクがある

ソーシャルレンディングのもう1つのリスクが、デフォルト(貸し倒れ)の可能性です。サービス事業者は出資者から集めた資金を企業へ融資します。借り手企業が経営不振に陥り、貸付金の返済ができなくなった場合、元本・金利が戻ってこなくなります。

デメリット③:原則として途中解約ができない

ソーシャルレンディングに出資したお金は、運用期間が満了となり償還を迎えるまで、原則として途中解約ができません。そのため、金融商品としては流動性が低いデメリットがあります。

ソーシャルレンディングは企業にもメリットが

ソーシャルレンディングは企業にとっても、メリットがあります。どれだけ素晴らしいサービス・商品があったとしても、資金がなければその企業は潰れてしまいます。

一般的にベンチャー・スタートアップ企業などは、金融機関の融資を受けようとしても、審査に通りにくく、起業家個人の与信に左右されます。しかし、ソーシャルレンディングによって融資の可能性が広がるようになりました。中には、今後の日本経済を担う企業も出てくるかもしれません。VC(ベンチャーキャピタル)から融資を受ける方向性もありますが、経営方針にVCの影響が大なり小なり反映されます。

ソーシャルレンディングに限らず、テクノロジーの進歩によって様々なサービスが日々生まれています。Frontier Eyes Onlineでは日本・世界を問わず経済やビジネスのトレンドを解説しています。もしよろしければメルマガのご登録をお願いします。

参考
矢野経済研究所:国内クラウドファンディング市場の調査を実施(2018年)

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