フロム・ソフトウェアの躍進 GOT原作者が参画「Elden Ring」に注目

フロム・ソフトウェアが2022年2月25日に発売した新作パッケージゲーム(アクションRPG)「Elden Ring」が、注目を集めている。海外のレビューで発売前から軒並み高評価を獲得していることに加え、世界的にヒットしたドラマ「Game of Thrones」原作者のジョージ・R・R・マーティン氏との協業が挙げられる。

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「Elden Ring」とはゼルダBoW、GTA5に匹敵する高評価

「Elden Ring」とはゼルダBoW、GTA5に匹敵する高評価

「Elden Ring」は広大な異世界を自由に冒険できる、オープンフィールド型のアクションRPG。

発売前から、ゲームや映画などのWeb上のレビューを収集する米国MetacriticのMetaスコアで97点(100点中)という高スコアを獲得、好調な販売本数を期待されている。

Metaスコアは、ゲームファンの購入行動に大きな影響力があるとされており、高スコアのタイトルはゲームのクオリティが高いと認識される。

97点というMetaスコアは、任天堂の「スーパーマリオ オデッセイ」「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」、Take Twoの「レッドデッドリデンプション2」「グランド セフト オート5」(GTA5)といった過去の名作に匹敵する評価である。

海外で評価の高いフロム・ソフトウェア

フロム・ソフトウェアは2014年、大手出版社Kadokawaに買収され、Kaodokawaのゲーム事業の中核を担う存在となっている。

「ARMORED CORE」「Demon’s Souls」「Dark Souls」「Sekiro」など高難易度で「硬派」なアクションゲームに定評があり、海外でも評価の高いゲームデベロッパーである。

特に「Sekiro」は、海外での販売を大手ゲームパブリッシャーActivision社が担当し、累計500万本以上の販売を達成している。

Game of Thrones 原作者、ジョージ・R・R・マーティン氏とのタッグ

Game of Thrones 原作者、ジョージ・R・R・マーティン氏とのタッグ

フロム・ソフトウェアを牽引しているのが、代表取締役である宮崎英高氏であり、先に挙げた「Demon’s Souls」「Dark Souls」「Sekiro」のゲーム制作にあたり中核的な役割を果たしてきた。

宮崎氏は新作「Elden Ring」制作に当たっても陣頭指揮を執ったが、「Elden Ring」の高評価獲得には、宮崎氏のこれまでのゲーム制作における実績、ノウハウの発露の他に、米の著名ファンタジー作家ジョージ・R・R・マーティン氏との協業が挙げられるだろう。

ジョージ・R・R・マーティン氏は、世界的にヒットしたドラマ「Game of Thrones(ゲーム オブ スローンズ)」の原作「氷と炎の歌」(小説は未完結)などを手掛けた米SF/ファンタジー作家で、その重厚な世界観は海外では熱狂的な人気がある。

今回は、ジョージ・R・R・マーティンが「Elden Ring」の重厚な世界観構築を担当した。

ジョージ・R・R・マーティン氏との協業は、宮崎氏が持ち掛けたものであり、宮崎氏の海外でのゲーム制作力に関する高い評価が協業を後押ししたものと考えられる。

海外脚本家の採用も有効な一手に

海外脚本家の採用も有効な一手に

国内ゲーム開発においては、グローバルをターゲットとする場合でも、世界観構築に関して自社内、ないしは国内の脚本家が担当することが多い。

任天堂のタイトル群に見られる通り、優れた国内脚本家の手によるエンタメ作品が、グローバルでのヒットをもたらすケースも多々見られる。

しかし、「Elden Ring」の高評価獲得は、高額の開発費を投入し、グローバルでの回収を目指す大型ゲームタイトルの場合、販促効果やリスク低減のために、海外脚本家による世界観構築も、一手となり得ると考えられる。

海外のダウンロード比重高まる中で、有効な戦略

特に海外でデジタルダウンロード革命により、ゲームソフトの販売本数が従来比で大きく増大している現在の環境下では、有効な戦略となり得るだろう。

今後のエンタメ各社のグローバルヒットを狙う取り組みに注目していきたい。

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