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仕事のモチベーションを上げる3つの方法
社会人の多くは、仕事をする中でモチベーションが上がらない状況に直面して悩むことがあるでしょう。モチベーションは上がることよりも、「下がったときに上げられること」が重要だと考えます。
お客さまからきついクレームを受けたうえに上司から厳しく指導されたら、モチベーションはどうしても下がるもの。そのまま放置していたら、モチベーションは下がりっぱなしで仕事の成果にも大きな影響を及ぼす可能性があります。「できれば早く上げたい」と考えるでしょう。
今回はそういったときの対策として、「モチベーションを上げる方法」について考えます。
モチベーションアップには過去の記憶や感情がポイントに
下がってしまったモチベーションを上げるためには、まず過去を振り返り、下がったモチベーションが上がったときの要因を考えましょう。
例えば、甘いもの、なかでもチョコレートを食べたときに活力がわいて、モチベーションが高まった記憶が思い出されたなら、「今やっている仕事が一段落したら、休憩タイムにお気に入りのチョコを食べよう」と決めて仕事に取り組むと、下がった状態から脱却できたりするもの。
チョコがそれほど好きでなければ、モチベーションアップにはつながらないでしょうが、人それぞれでモチベーションを上げるための大事な言葉の投げかけや行動・習慣をおさえ、生かしていきましょう。
ここからモチベーションの上げ方を3つ、紹介していきたいと思います。
方法1:悔しさをモチベーションに変える
悔しさを忘れないための言葉を自分に投げかける人がいます。「以前のように大失敗して屈辱を受けることは絶対にしたくない」など、よく言われる悔しさを糧にする言葉を投げかけてモチベーションを上げるのです。
スポーツの世界ではよく聞く話ですよね。試合に勝って「前回の悔しさをモチベーションに努力してきました。勝ててうれしいです」と涙しながらコメントする選手を見かけたことが何回もあります。それだけ、悔しさは練習でつらいなどモチベーションが下がったときに、上げる要因になるということです。
ただ、誰しもが悔しさをモチベーションに変えられるわけではないようです。
例えば、負けた理由に納得せず、「天候が悪かったから」「レフェリーがフェアじゃなかった」「もう1回やれたら結果は変わる」……なんて言い訳を考えてしまうなら、モチベーションにはなりません。
うじうじ考えているだけでは、モチベーションを上げる要素にはならないでしょう。大事なのは、悔しさの要因となっている負けを認め、受け入れること。それができれば、悔しさがモチベーションになると思います。
ただ、悔しさは意外と忘れるもので、時間とともに効果は薄れると言われています。なぜなら前述した言い訳が頭をもたげるからです。まっすぐに負けを認めて悔しいと思ったとしても、そのうち言い訳が思い浮かぶようになって悔しさが消えていくのです。
例えば「残念だったね。でも、次やれば勝てるよ。接戦だったからね」と慰めてもらうと、悔しさは少し消えてしまいます。通常の仕事でも同じように慰められたり、自分自身で失敗を何回か振り返ったりすると「次は何とかなるかも」と思えてしまい、モチベーションにはならない状況に陥ってしまうケースが大半かもしれません。まさに失敗が徐々にねじ曲げられていってしまうのです。
ですから、悔しさでモチベーションを上げることを長期的に期待するのは厳しいかもしれないと覚えておいた方がいいかもしれません。
方法2:憧れの人や状態をイメージする
悔しさとは反対に、「あの人のようになりたい」という憧れの気持ちもモチベーションにつながります。人に憧れを感じているときの自分の状態や、「自分の理想」だと思える状態を目の当たりにしたときの気持ちは、諦めそうになったときや、なんとなく目標を見失ったときに自分を立ち直らせてくれるものです。
あの人みたいになりたいという理想があるからこそ、「内発的な動機づけ」が生まれ、成長につながるのではないでしょうか? つまり、「憧れ」=「長期的モチベーション(スタミナ)」だと感じています。
憧れの対象は、何から何までできるパーフェクトな人物である必要はありません。仕事であれば提案書のつくり方とか、朝礼での話し方とか、部分的な仕事ぶりであっても「すごい、その人のようになりたい」と思えれば十分。それくらいで考えないと、「自分の周りには憧れの存在なんていません」と言い切る人ばかりになりそうだからです。
部分的であれば可能性は広がります。自分の周りをよく観察して探してみましょう。できれば、身近な範囲で憧れが見つかるのがベスト。それがどうしても厳しければ、「なりたい」と思える存在を経営者、歴史的な人物などまで広げて探してみてください。
そうして「あの人のようになりたい」という思いをモチベーションが下がったときに思い出して、上げる方向にもっていきたいですね。
方法3:成果を出したときの自分を思い出す
少しばかり古い話になってしまいますが、水泳の北島康介さんは金メダルを取ったときに「チョー気持ちいい」と発言していました。それだけ会心の泳ぎと成果でモチベーションはマックスまで上がっていたことでしょう。みなさんもそこまではいかないかもしれませんが、気持ちいいと思える瞬間が過去にあったのではないでしょうか?
例えば、大きなプロジェクトを任されて大成功を収めたとき。その途中には、失敗しかけてモチベーションが下がったこともあったかもしれません。でも、それを乗り越えて成果を出したときにモチベーションは大いに上がったことでしょう。
このときにどのような状態であったのか? それを忘れないように覚えておく、具体的には、そのときの状況を描写しておきます。そうして、モチベーションが下がったときに口に出して思い出すのです。
仕事がうまくいかない状況が続いてモチベーションが下がったときに「営業成績で1番を取り、社内表彰で社長から褒められた。周囲からもよくやったとたたえられた」と、そのときの状況を事細かに思い出し、できれば口に出してみましょう。そのときの自分にまたなりたい、なれるはずであると思えれば、モチベーションが上がる要因になるはずです。
あるいは、コールセンターの仕事でお客さまに喜んでもらえたとしましょう。そのときの状況を掘り下げて描写して、覚えておくのです。例えば「ありがとう、こんなに丁寧な対応をしてくれた人は初めてです」と感動の言葉をかけてくれたとか、その状況をモニタリングしていた上司から「素晴らしい仕事ぶりだ」とたたえられ、自分の気持ちが相当に高揚した……といった具合に覚えておいてください。
モチベーションが上がっているリアルな状況のときは、気持ちが高揚していて描写しておく余裕なんてないかもしれません。そのため、モチベーションが上がって間もないうちに、忘れないようにメモしておいてください。具体的に掘り下げて「それって、どういうこと?」と疑問を投げかけ、可能な限り、詳細を書き留めておきましょう。どんな光景だったのか、どんな会話があったのか、どんな感情を抱いたのかを覚えておく、とモチベーションを上げる貴重な手段になるはずです。
また、記憶が残っているだろう時期までさかのぼり、モチベーション曲線を描いて、モチベーションが上がったときの描写をしてみてはどうでしょうか? 貴重な手がかりが見つかる気がします。
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